質問きてた。(ジム漬け)
皆様、こんにちは、ジム漬けの時間でございます。
7月15日(土曜日)/16日(日曜日)に開催したジム漬け感謝祭へ沢山のジムニー乗りが駆けつけてくださいました。
事前の天気予報では雨でしたが、幸運にも一度も降ることがなく開催できました。
この場をお借りして、改めて御礼申し上げます。
次回のイベントもすでに企画はスタートしております。続報をお楽しみに!!
今回はジムニーに純正より外径の大きなタイヤを装着した場合の空気圧について質問が来ていました。
それについてはネットを検索すれば詳しく丁寧に解説してくれているものがあるので、
『空気圧に関すること』を知りたい方はそちらを検索なさってください。
ここでは『ジムニー装着タイヤの空気圧』だけ、シンプルに表記致します。
必要と思ったときは補足も入れますので安心してください。
ジムニー純正タイヤサイズと指定空気圧 |
(JB64) 175/80R16 91S (JB74)195/80R15 96S
前輪 160㎪ 180㎪
後輪 180㎪ 180㎪
ジムニーのタイヤの空気圧 185/85R16 |
装着タイヤサイズ JB64 JB74
185/85R16 105/103 LT 前後 260㎪ 前後260㎪
上記サイズ国産メーカー銘柄
トーヨータイヤ オープンカントリーR/T
ヨコハマタイヤ ジオランダーA/T G015 / ジオランダーM/T G003
ファルケン ワイルドピークM/T01 など
少し補足
LT とはライトトラック規格を表します
105/103 とはタイヤの耐荷重指数を表します。LT規格タイヤにはこのように2つの数字が付くことが多いです。
105はシングルタイヤで使った場合。103はダブルタイヤで使った場合の荷重指数となります。
LT規格のため、推奨空気圧は260㎪となっています。 260㎪は、ジムニーには破格に高圧です。
ジムニーのタイヤの空気圧 215/70R16 100 |
装着タイヤサイズ JB64 JB74
215/70R16 100 前後 180㎪ 前後180㎪
上記サイズ国産メーカー銘柄
トーヨータイヤ オープンカントリーR/T / オープンカントリーA/T EX
ヨコハマタイヤ ジオランダーA/T
ダンロップ グランドトレックAT5 など
少し補足
LT規格ではないので耐荷重指数としては純正空気圧での使用で全く問題ありません。
ですが、ジムニーの純正空気圧はかなり低い為、純正空気圧でしようするとショルダー摩耗が発生しやすくなります。
また高速道路ではもう少し空気圧を上げても良いです。
ジムニーのタイヤの空気圧 215/70R16 LT規格 |
装着タイヤサイズ JB64 JB74
215/70R16 100/97 LT 前後 250㎪ 前後 250㎪
上記サイズ国産メーカー銘柄
BFグッドリッチ オールテレーンタイヤKO2
ヨコハマタイヤ ジオランダーM/T / ジオランダーX-AT など
少し補足
こちらの215/70R16はLT規格になりますので使用空気圧が高いです。
250㎪もジムニーとしては高圧ですよね。
ちなみに同じBFグッドリッチ で215/75R15 100/97S LT を装着された場合でも前後250㎪となります。
LT規格のタイヤをジムニーへ装着する場合は、どんなタイヤサイズでも最低250㎪は必要。
BFグッドリッチのHPより
ジムニーのタイヤの空気圧 235/70R16 106 |
装着タイヤサイズ JB64 JB74
235/70R16 106 前後 180㎪ 前後180㎪
上記サイズ国産メーカー銘柄
トーヨータイヤ オープンカントリーR/T / オープンカントリーA/TⅢ
ヨコハマタイヤ ジオランダーX-AT
ダンロップ グランドトレックAT5 など
少し補足
LT規格ではないので耐荷重指数としては純正空気圧での使用で全く問題ありません。
ジムニーにLT規格を取り付ける場合の空気圧とまとめ |
上の空気圧をまとめると
LT規格のタイヤを装着する場合は250㎪以上使用
LT規格じゃないタイヤであれば純正指定空気圧でOK
となります。
普通のタイヤ屋さんであれば(もちろんカルバンも)、お客様にはこのようにお伝えすることになります。
しかし
実際にLT規格タイヤを履かせたジムニーに乗ってみると乗り心地は悪く、突き上げが酷い。
そのくせ車体のロールは大きく、タイヤのロードノイズも快適とは言えません。
そんなものです。と言ってのけるのは簡単ですが、
少しでもジムニーライフを快適に過ごしてほしいと思う私から少し個人的な考察を書いてみます。
蛇足な話 |
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LT規格タイヤの空気圧はトラックでの使用を想定してのもの。
車重が1トンのジムニーには正直不必要な内圧ではないか?と感じております。
純正タイヤは 175/80R16 91S ですが指定空気圧でも4本で2トン以上を支える力があります。
約2倍の余力・・・
実際に1トン程度を支えるのであれば、155/65R14 75H と言う軽自動車の標準的なタイヤで
空気圧を1.8㎪にすれば4本で1300㎏を支えるため十分であることがわかります。(少し余力としては心もとないですが。)
ですから175/80R16の686mmというタイヤ外径と走破性が必要だから採用されたタイヤサイズと言うのがわかります。
(175のタイヤ幅なのは軽自動車規格内に車幅を収めるため)
そして次に
支える荷重=接地面積 × 内圧
これがタイヤの基本です。
荷重を増やすには設置面積を増やす OR タイヤ内圧を増やす(内部の空気量を増やす)必要があります。
(ちなみにエクストラロードやレインフォースドと言う規格は内圧を増やすためのヨーロッパ規格です。)
ジムニーではカスタムしたタイヤを装着する場合
ほとんどの場合でタイヤ幅が増えるため =接地面積を増やす となります
つまり
支える荷重(ジムニー1トン)=接地面積 × 内圧(純正指定空気圧)
上記のどのタイヤサイズでも接地面積は増えているので、
装着したタイヤへ純正指定量の空気圧が入れば、上記のどのタイヤでも充分にジムニーを支えることが可能です。
さらに言えば先程の公式にある支える荷重は、言い換えれば地面を押す力 といえます。
公式を見てみると
地面を押す力= 設置面積 × 内圧
これを入れ替えると
接地面積 = 地面を押す力 ÷ 内圧
つーまーりー内圧を上げ過ぎると設置面積が減ってしまいます。
なので設置面積が少なくなるとグリップも下がってしまいます。空気がパンパンなので乗り心地も悪い!!
結論 : ジムニーはどんなサイズのタイヤを履いても純正指定空気圧でOK!!
実際にはタイヤの性格や、構造、使用路面に応じてベストな空気圧もまた変わってくると思いますが
それでも純正指定空気圧 ±0.2㎪ で十分かと思います。
長くなりましたが以上になります。
私たちカルバンには責任があり、メーカー推奨空気圧を入れなければいけない立場です。
お客様が安全にタイヤを使用して頂くには当然です。
ですがこういった話をお伝えすることで、お客様がタイヤとの付き合い方を決める選択肢の一つとして
覚えておいて頂けたら幸いでございます。
空気圧を調整することもまた車との大切な対話だと思っています。
ご清聴ありがとうございました。
ではまた!